キングダムⅡ遥かなる大地へを観た感想 アクションシーンが圧巻【映画レポート17】

(C)原泰久/集英社 (C)2022 映画「キングダム」製作委員会

2022年7月15日公開のキングダムⅡを観てきました。

原作を何度も読んでる人間からすると蛇甘平原をどう表現するのか気にするところでしたが、しっかり描いていて素晴らしかったです。

細かくはネタバレになってしまうため本記事後半をご覧ください。

彷徨うシカ
彷徨うシカ

俳優陣もどうかなーと思ってたけどもいい感じでした。

概要

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映画概要
キングダムⅡ 遥かなる大地へ
脚本:黒岩勉、原泰久
監督:佐藤信介
出演:山崎賢人、吉沢亮、橋本環奈、清野菜名他
公開:2022年7月15日
放映時間:134分
彷徨うシカ
彷徨うシカ

前作からの新キャラが誰が演じるかも重要ですね。

今回は多くの新キャラが出てきました。

原作を読んでいる身として違和感ないのかーっと勘繰りながら観ていましたがしっかりはまっていました。

さすがの一言。

少し違和感ある役はありますが、許容範囲。

脚本も原作者と黒岩さんが入っているため、初見でもわかりやすい描写になっているのが圧巻。

原作との違いが多々ありましたが映画作品としてはこうだろうなと違和感無く観れました。

それではここからあらすじへ。

あらすじ

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原泰久の人気漫画を実写化した2019年公開の大ヒット映画「キングダム」の続編。紀元前、春秋戦国時代の秦。天下の大将軍を志す戦災孤児の少年・信(しん)は、弟のクーデターにより玉座を追われた若き王・えい政(えいせい)と運命的な出会いを果たし、河了貂(かりょうてん)や山の王・楊端和(ようたんわ)と協力しながら、えい政の玉座奪還に成功する。半年後、隣国・魏が秦への侵攻を開始。秦は国王えい政の号令の下、蛇甘(だかん)平原に軍を起こす。歩兵として戦場へ赴いた信は、同郷の尾兄弟や頼りない伍長・澤圭(たくけい)、子どものような風貌に哀しい目をたたえた謎の人物・羌かい(きょうかい)と共に、最弱の伍(五人組)を組むことに。戦略上有利とされる丘を魏軍に占拠され劣勢を強いられる中、信が配属された隊を指揮する縛虎申(ばくこしん)は、無謀とも思える突撃命令を下す。

出典:映画.com

以下、ネタバレ含む感想書いていきますのでご注意ください。

俳優陣はどうだった

ここから主だったかつ、気になった俳優陣について感想書いていきたいと思います。

信(山崎賢人)

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まずは主人公の信くんこと山崎賢人

前作から引き続きでしたが、表現や戦闘シーンはすばらしい身のこなし。

信に合わせて体重を落としている役者魂!

騎馬しているシーンもありましたがめちゃくちゃ乗ってた。

大河ドラマ然りですが、あれほど上手に乗馬して剣も振っていてすごすぎて映画館で笑ってしまった。

あれはスタントではないんですかね。

あとは騎馬シーン全体に言えることですが、馬がすげぇ

映画のエンドロールで「動物には危害を加えていません」的なのが流れるのも納得の馬たちの演技。

毎度こういう戦闘や大河ドラマの馬たちをみるとほんとにすごいなと思いますね。

CGだったり何かしらの編集があるんだろうけども馬たちもがんばっていて、それを指導した馬主さんたちにもあっぱれを贈りたいですね

前作に出た人たちはある程度カットします。

彷徨うシカ
彷徨うシカ

一瞬遠くに移った長澤まさみの楊端和を見逃さずにばっちり目に焼き付けたことをここに報告します。

羌かい(清野菜名)

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本作の主人公といっても過言ではない。

否。

もはや羌かいを観るために本作を見に来たといってもいいでしょう。

それほどに本作の出来を左右する存在である羌かいを見事に清野菜名さんが演じ切りました。

いやぁーすばらしかった。

あの人間離れした戦闘描写をどうするのかと思いましたが、清野さんの圧倒的な身のこなしとワイヤーアクション。

ワイヤーアクションについていくつかコメントがありましたが、基本的にはすべていい感じじゃないかなーと思ってみてました。

彷徨うシカ
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ただし、「トーンタンタン」お前は別だ。

この清野菜名さんは初めて知りましたが、前作で左慈役を演じた坂口拓さんのアクション養成所に通っていたとのこと。

私は坂口拓さんのYoutubeを登録し武術を観ながら酒を飲む阿呆ですが、そんな武術動画ミーハーの私も納得のアクションになっておりました。

坂口さんが師匠となるとあの身のこなしも納得。

演技としても、声質がアニメの羌かいと似ていたのですんなり受け入れられました。


特に良かったのが尾平に向かって言う「お前はまだ生きてるじゃないか。」というフレーズと演技。

完璧な声量・声質・顔・感情の乗せ方ができていて、原作の羌かいにはない魅力が出ていました。

あそこだけでウルウルしちゃいました。

あそこは良かった。ぜひ映画館でもう一度観たいですね。

麃公(豊川悦司)

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そして「本能型」武将の麃公は豊川さん

どうなのよーと思って観てたけども歯とか声とかなんかもう麃公でした。

あのギザ歯はどう表現しているのか。笑

雄たけびのところは良かったな。

縛虎申(渋川清彦)

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個人的に本作一番のはまり役だった縛虎申

なんでしょう。

舌っ足らずというか、活舌良く、唾が飛び散っているんだろうなーというしゃべり方が縛虎申のイメージとぴったり。

初めは嫌いなキャラになるけれども後々に彼なりの信念と仲間たちへの思いが見えて好きなキャラになるんですよね。

成蟜(せいきょう)もあとになるとカッコよく好きなキャラになるし、原さんが魅力的なキャラをつくるのが改めてうまいなと感じます。

縛虎申については、のちにも感想書きたいと思います。

呂不韋(佐藤浩市)

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賛否別れる?呂不韋さんは佐藤浩市さんが演じました。

ラストシーンのみに出てきたのですが、渋い。渋すぎる。

カッコいいんですが、ちょっと悪役感がすごすぎませんかね。

もう少しふっくらとして色気がある人物像だったので少し違和感。。。

ダーク呂不韋ってことで政争をメインにしていく脚本に少し変わるのであればありなんでしょうか。

昌平君(玉木宏)

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そしてめちゃかっこいい軍師昌平君は玉木宏さんでした。

発言が無かったのでなんとも言えませんが、かっこいいのでありですね。

呂不韋と同じくラストシーンででてきました。

原作での描写が好きなシーンなのでどう描くのか気になってましたが、もう少し大物感がでてほしかったですね。

原作でのファサーって臣下の礼?をとる呂不韋の部下全員がやるところカッコよくて好きなんだけどもしっかり描写できていなかった気が。

どちらかというと今回の描写はそういうのより、次回作の敵がまだまだいて気になる展開で終わらしておこうという意図だと思うので仕方ないですね。

彷徨うシカ
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他にもたくさん出てきましたが割愛しましょう。

原作との違いは?

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原作とどこまで違うのかうろ覚えですが、少し違和感あったところをピックアップしたいと思います。

たくさんあるとは思いますが、個人的にここは気になるなーというところです。

あくまでも映画としてはわかりやすくなっていたのでよい改変だと思っています。

羌かいの過去

原作で羌かいの過去が描かれるのはもう少し先だった気がするのですが、なぜ羌かいがいるのか戦っているのかを本映画内で表現しているのがまず大きな変更点でしょうか。

原作での羌かいの心の変化は飛信隊にいることで徐々に変わっていくのですが、今回は信との会話の中でいろいろと変化していることとしています。

本作では「なんのために生きるのか」というテーマに沿って、原さんが脚本に入り描かれたということで、これはこれでよいなと思って観ていました

羌かいと信が谷底的なものに落ちるシーンがあり、あれこんなシーンあったかなと原作を読み返してしまいました。

あんな無謀なダイブをするかな?と少し気になりましたが、二人の会話シーンをしっかり魅せるには必要だったんでしょう。

呉慶と麃公の闘い

個人的に気に入っている騎馬隊戦車で挟み込むところに並走するだけで麃公将軍は大丈夫というところが無かったところですね。

壁ががんばって並走することで、すりつぶされるところをかいくぐりつつ信が対処するところとか原作では好きなんですが改変されていました。

また、呉慶さんが強めな部下に麃公を止めさせようとするところを信がぶったおすシーンもカットされていました。

キャラが多すぎると説明に時間をとられることからカットされたんでしょうが、信が強いやつ倒したーみたいなところがなくて少し残念でした。

ですが、突破力を示すところなどめちゃくちゃ迫力あるシーンになっており大満足。

すりつぶせという呉慶の知略的なところがそういえばなかったですかね。

なんかもう少しあった気がしますがうろ覚えなので省略します。

トーンタンタンはあれでよいのか。

本作で一番違和感のあったシーンがこのトーンタンタン

ワイヤーアクションがあるのはわかりますし、違和感なく躍動感ある戦闘シーンが表現されていました。

しかし初めのトーンタンタンだけはどうなんでしょう。

完全に上から吊るされてジャンプしているようにしか見えませんでした。。。

脚力で屈伸して飛んでいるレベルならばわかるのですが、とても違和感を感じました。

びよーんびよーんという感じですね。

ですが、そのあとの巫舞(みぶ)は圧巻。

その前のトーンタンタンが気にならないほどの圧倒的な羌かいの戦闘

戦闘シーンが終了したあとは思わず小さな拍手を贈っていました。ほんとにブラボーです。

縛虎申(ばくこしん)がすばらしい

蛇甘平原で圧倒的な存在感を示した縛虎申がすばらしかったです。

俳優の方の熱量と演技が抜群にマッチしていました。

非情ではあるけども、戦に勝つための考え方を信念もってやっているまさに武人。

非情に見えるかもしれないが原作では千人将の尚鹿から発言のある「あいつは味方が大勢殺られた時ほど無茶をするからな」という言葉からも、実は心の底に熱い思いをもっていることを匂わせてくれるので、さらに好きなキャラになるんですよね。

自分が真っ先に死地へ向かい、歩兵も騎馬も関係ないと動く姿はすばらしい。

そして死ぬ間際にしっかりと相手の将を討ち取る執念に天晴。

原作でも好きなキャラがしっかり映画で描かれて感動しました。

手に汗握る展開と戦闘描写がすばらしい

本作の見どころである戦闘シーン。

めちゃくちゃよかった!!!!

これだけでもDVDを勝ってもよいだろうと思う。

軍隊的な動きの描写はコロナの昨今にはなかなか難しかったところもあると思いますが、羌かいの戦闘は本当に圧巻。

アクション俳優の坂口拓さんが本作も戦闘シーンの指導に入ったとか入ってないとかでド迫力の映像になってます。

テキトーに動いているのではなく、らしく羌かいらしい戦闘描写はさすが。

回転もみせつつ、腕や足を切りつつ周辺の敵も倒していく。

一個一個の動きを分解するとしっかり意味があるんだろうなーと思いながらスピード感ある戦闘を観ていました。

羌かいの初めの巫舞では、途中にスローモーションの描写を入れることでどこを高速で切っていっているのか、動きの意味をわからせる意図がありわかりやすくなっていました。

軍と軍による戦闘や騎馬についてもド迫力で大満足でした。

最後に

(C)原泰久/集英社 (C)2022 映画「キングダム」製作委員会

原作とは異なる点もありましたが、圧倒的な戦闘シーンを観たいがためにDVDを買おうと決めました。

総じてレベルが高かったですね。

実写化には相当なハードルがあるのですが、豪華な俳優陣と圧倒的なアクション、CG技術で邦画も捨てたもんじゃないなと思い知らされました。

すばらしい!!


さて、それでは最後に本ブログ恒例のまとめ五七五です。

観る人を

圧倒させる

アクションシーン

字余り失礼しました。

締めの五七五はまとめでも整理していますのでもしよければみていってください。

記事:これまでのまとめ五七五

ではでは。