ONE PIECE FILM RED 感想まとめと考察(覇気と天竜人)


ついに公開されたONE PIECE FILM REDを早速観てきました!
待望のワンピース映画。
数多くのプロモーションやらジャンプ本誌を交えた盛り上がり。
ネタバレ注意しつつも、本誌最新話も踏まえながらいろいろ感想書いていきたいと思います。
よろしくどうぞ!
目次
概要

脚本:黒岩勉
監督:谷口悟郎
出演:田中真弓他
主題歌:Ado
公開:2022年8月6日
放映時間:115分
谷口悟朗氏はコードギアスシリーズの監督。
黒岩勉氏はONE PIECE FILM GOLDでも脚本を務めています。
声優陣は安定の麦わら海賊団と赤髪海賊団のメンバー。
さらには激渋の津田健次郎氏がゴードン役で入りました。
そしてなんといっても本作の主人公「ウタ」の歌声はAdoが担当。
また、数多くのこれまでのキャラが登場しています。
エンディングまで見逃せません。
あらすじ

素性を隠したまま発信される歌声が「別次元」と評され、世界でもっとも愛される歌手ウタが、初めて公の前に姿を現すライブが開催されることになった。そのことに色めき立つ海賊たちと、目を光らせる海軍。ルフィ率いる麦わらの一味は、何も知らずに、ただ彼女の歌声を楽しみに会場にやってきた。世界中から集まったファンが会場を埋め尽くし、いよいよ待望の歌声が響き渡ろうとしている。しかし、ウタが「シャンクスの娘」であるという事実が明らかになったことから、事態は大きく動き出していく。
出典:映画.com
以下、ネタバレ含みます。ご注意ください。(本誌のネタバレも含みます。)
映画までの画期的なプロモーション
今回はなんといっても映画公開までのプロモーションが画期的でした。
映画の名刺代わりになる主題歌と挿入歌を複数Youtubeにアップし、さらにはキャラクターにライブまでさせる。
すごく面白い取り組みでした。
映画公開は2022年8月6日(土)ですが、6月ごろより情報が解禁されました。
焦らすように曲が公開されていき、すべての曲がすばらしい。

そしてまさかのキャラクター「ウタ」がYoutubeに出るという。
Vtuberが当たり前の昨今ですが、それをYoutubeで映画のキャラを出してしまうという大胆さ。
そこにしびれるあこがれるというやつですね。

映画の中でウタがライブ配信をいつもしている場所が移るシーンがあるんですが、なんか前々から観ていたので感慨深かったですよね。
さらには2022年7月22日、日本武道館でライブをするという。。。
アニメキャラで日本武道館ライブをしたのってそうそういないですよね?
そんな取り組みもさせてしまうという。
開いた口もハウリングガブ状態です。

本当に盛り上げ上手というか、生粋のお祭り好きというか最高の演出ですね。
期待値の上げ方は天才的です。
そしてウタの曲も圧倒的歌姫にふさわしい再生数…
「新時代」2003万回再生(2022年8月7日時点)
「私は最強」753万回再生(2022年8月7日時点)
「逆光」969万回再生(2022年8月7日時点)
これによりウタにも相当な箔がつきました。
さらには本誌の方でも注目が相当集まる仕掛け。
ゴムゴムの実がニカをモデルとした悪魔の実であるという衝撃の事実。
これによりカイドウをモデルニカ状態でぶっ飛ばす。
そして映画公開直前のジャンプ本誌にシャンクス登場からの圧倒的覇気。
盛り上がりは最高潮ってやつですね。
そのタイトルが「新時代」。
はいはい、しびれるしびれる状態です。
Youtube、Twitter、単行本、本誌などすべてを駆使して盛り上げる手腕はさすがのエンターテイナーですよね。
みんなの感想・反応
それでは視聴した人々の感想をみてきましょう。
賛否両論あるみたいです。
まずは良い点から。
- とにかく泣く
- ウタの曲が良すぎる
- シャンクスがやばい
- 戦闘描写の迫力
- ウソップ・ヤソップ親子の見聞色
- バトルシーン感動
- 個人的にはめちゃくちゃ好き
ネガティブなコメント。
- 実質Adoのライブ
- ミュージカルみたい
- ライブ代と思えば安い
- 構成が悪い
正直どちらも思いましたね。
歌によってストーリーが途切れることは十分承知した上で、ウタの思いを表現しようとしたのかと。
ライブ代と思えば安いと書かれていてそれも然りと思ってしまった。笑
ネガティブな意見が目につきやすいですが、全体通してよかったとは思います。
個人的には赤髪海賊団の強そうなところをもう少し観たかったですね。
ストーリーについて
ストーリーについてはありきたりというか。
どんでん返しがあったかというとそうでもなく、想定通りでした。
ウタの能力やら魔王やら、映画ご都合のために設定されたとは思いつつ壮大な敵とお話にはできてましたね!
多くのキャラを絡ませつつ、このような尺に収めて映画として魅せる構成はそれでもさすがだと思います。
ツッコミどころは多々ありますが、尾田先生の監修が入っているだけありそれぞれのキャラの魅力は十分に伝わりました。
また、ウタの考えを映画だけでわからせることはもちろん、40億巻(映画特典)を読むことでさらに心理描写を把握させるのは良い手法だなと。
確かに繊細な表情の描写を入れていてわかりやすかったですが、裏の思いもあったのかと気づかされてもう一度観たくなりました。
歌詞もよくよく見るとめちゃくちゃ心理描写とマッチしていていいんですよね。
最後の赤髪海賊団を見送るシーンと「俺は海賊王になる」というシーンは真意がわかりませんがなんか嫌でした。
なんか安易な終わらせ方だなと…
個人的に好きなStrong worldの終わらせ方のようにもうちょっと工夫してほしかった。
エースのときにはあんなに取り乱したのに、幼いころから一緒にいたウタとの最後はあんななの?と思ってしまった。
生きているというどんでん返しのためにあんな演出であることを願うのみ。
ぜひとも扉絵にて元気な姿で出てきてほしい!!!!!!
Adoの歌唱について

構成を抜きにして、歌唱力は圧倒的でしたね。
どの曲も最高でした。
ウタの二面性が出る曲も、あとから知ってなるほどなと思いましたね。
それぞれ感想いきましょう。
新時代
ウタの代表曲、新時代。
Youtubeで何度も聴いていた曲でしたが、ライブで聞くのはひと味違うと思わされてペルー肌でした。
ライブに来た高揚感は間違いなく、映画公開前からのYoutubeによって周知していたからなんでしょうね。
演出も歌唱力も最高でした。
人知れずめちゃくちゃ足でリズムとっていました。
映像でも観客がスタンディングして盛り上がっていましたが、映画館でも思わず立ちそうになりました。
誰かが立ったら一緒に立とうかと思うほど。
完全にライブでしたね。
私は最強
個人的には一番映像と曲がマッチしていた曲だと思いました。
だんだんと武装していき、相当な猛者たちを圧倒的に倒していく。
映像の演出もあって、めちゃくちゃカッコよかったです。
ですが、ウタの思いを全部知ると強がりなのかどうなのかでなんか健気で応援したくなりましたね。
可愛いし、すごく魅力的なキャラなのでなんか最後がもったいない。
逆光
こちらもストーリーにマッチしていましたね。
徐々にウタの二面性かつネズキノコの凶暴化の性質が出てきていますね。
そしてそれを表現するウタ(Ado)の歌唱力は相当やばいですね。
最後サビの転調時の金切り声というかなんというかの叫びは圧巻。あれは誰もマネできないんじゃないか。
ウタカタララバイ
そして少しずつ壊れるウタを曲と歌唱力で表現。
それぞれの曲を手掛けた歌手のはまらせ方は本作ですべてマッチしたといっても過言ではないですね。
曲をつくった方々もすごいですが、それにマッチすると選んだ監督?脚本?がさすがですね。
個人的にはこういうリズム感というか歌い方が不規則で難しい曲は苦手でしたね。

音楽監督?
世界のつづき
ここにきてバラード調の曲。
こんな歌もAdoさん歌えるのね、と驚き。
曲調とストーリーも相まって泣きそうになりました。
いい曲ですよね。
Tot Musica
本ブログ筆者が敬愛する澤野弘之氏が手掛ける曲。
シリアスでしんみりカッコいい曲をつくるのかと思いきや、ラスボス戦での曲とは。
それでもダークでカッコいい曲調になっており、戦闘シーンをしっかり観るのと曲をしっかり聞くのにめちゃくちゃ忙しかったです。
もう一回観にいかないとですね。
風のゆくえ
秦基博の圧倒的バラード力で締めに来ましたね。
同じくこんな曲をAdoがしっとり歌い上げるとは。
さすがでしたね。
泣かせにくる間違いない良曲です。
圧倒的な大海原のような壮大さと、帆を張る船にさわやかに風を供給し続ける透き通る声。
はい、最高です。
MVのアニメーションがあまりにも素晴らしく、解釈を別記事にしました。
良かったらみていってください。
→記事:【ONE PIECE FILM RED】風のゆくえのMV解釈・考察
といった具合に良曲勢ぞろいの映画となりました。
「君の名は」はRadwimpsのMVだと言われて、本作も同じように言われ始めているようです。
いやしかし、「君の名は」はストーリー上歌は関係ありません。
ミュージカル映画も歌うことはあれどストーリーとは関係ありません。
ただし、本作は違います。
歌が主軸のストーリーなのです。
ウタウタの能力を発揮するには歌うしかないのです。
曲が多すぎという意見もありますが、ウタの能力をつかうには歌うしかないのです。
「歌うな!」というのは、ゴムゴムの実だけども手を伸ばさずにまっとうに闘えと言っているものです。
なので本作は歌ってこその作品です。
Adoあっての作品になります。
それらすべてまとめての映画作品にしようと尾田先生自ら音頭をとってつくった作品なので寛容な心で映画を楽しみましょう。

長々と書きましたが曲すべて最高ということです。
ちらっと出てきた昔馴染みのキャラ
それではちらりと出てきて気づいた昔馴染みのキャラたちを列記します。(エンディング含む)
- 観客にパンダマン!
- ガープとシャクヤク
- ペローナ
- デュバル
- ベッジ
- バルジモア
- ベラミー
- フーシャ村の各々方
- おにぎり屋リタ
- 人魚姫
- パティシエの各々
- ヨサク&ジョニー
- キャベンディッシュ
- スモーカー・たしぎ
- カヤ
- ガイモン
- 九蛇の各々
エンディングの演出はおしゃれでしたねー。
トーンダイアルが曲を流している。
ウタがどうなったのかわかりませんが、ウタの曲は生き続けて人々を勇気づける。
ウタの力というものを感じさせるすばらしい演出です。
あと少し気になるのがこのようなエンディングに間違いなく出るであろうビビがいなかったことです。
いなかった気がしましたがどうでしょう。
やはり本誌を踏まえてわざと外したんでしょうか。
あとは、もう少し観客にレアキャラが欲しかったです。
といいつつ、観客を暴走させるために重要キャラを配置できなかったのは理解できます。
スタンビードのときにはビリーがいたり、映画キャラとかモブキャラが隠されていてわくわくしたのですこし肩透かしくらいました。
気に入ったシーン
あとはざっくばらんに気に入ったシーンを書いていきます。
ベポのへんてこなウタグッズ
ローが付き添いで来ているのもよかったですし、シリアス場面でベポのグッズが謎の音をだすのがよかったです。
劇場で何人か笑っていました。
ウタに対するナミの反応
ウタがルフィに抱きつくシーンと、ウタが海賊辞めなよというシーンにいち早く反応を見せたナミが可愛かったですね。
ウタの負け惜しみ
ウタの負け惜しみーといって手をわしわしするシーン。
とってもかわいいですね。素のウタが出せているシーンなんでしょう。
いつもは多くの大衆の反応や期待を背負っているつくったウタではあるが、昔遊んだルフィといると楽しかったんですかね。
そう思うとなんかさらにいいキャラだと思ってきますね。
あとはチキンレースするときに「3.2.1」と一緒に万歳して掛け声するシーンかわいい。
どこだか忘れましたがウィーアーアレンジ
途中でウィーアーアレンジバージョン流れなかったですか?
にくい演出だねー思いながら聞いていました。
シャンクスの戦闘シーン
本作の話題をかっさらっているシャンクス氏。
戦闘シーンが圧巻でしたね。
特に、シャンクスが黄猿手前まで移動するシーンの赤いエフェクトと描写がたまらなくカッコいい。
あれをもう一度観たい。
あとは、圧倒的なシャンクスの覇気。
仲間を傷つけられるもしくは狙われると知ったときの迫力ときたらもう。
海軍中将クラスですら膝をつく。
ここでもなんとか耐えるモモンガ中将好きです。

ゼロとイチは違います。
さらにさらにシャンクスの愛剣グリフォンが燃えるんですよ。
なんなのあいつ。
なんか悪魔の実でも食べてます?
幻獣種を食べた剣なんじゃないですか?
幻獣種グリフォン食べた剣ですか?
とにかく燃える剣かっこよー。
シャンクスとルフィの同時攻撃
赤髪海賊団と麦わら海賊団の共闘で熱いだけでなく、なんと「モデルニカ」ギア5状態のルフィでの攻撃。
映画をいつから構想するものかはわかりませんが、相当前から設定や公開日、本誌での連載スピードに合わせたものなのかとあの一瞬で思わされました。
あれまゆげ?と思った瞬間に白い状態ルフィだったのでおぉーと感嘆しました。
見せ場をつくりますね。
さすがでございます。
今後のストーリーに関わる点と考察
今後の考察を少しばかりしていきたいと思います。
シャンクスは天竜人?
映画の設定集にとんだ爆弾が仕掛けられていました。
なんとシャンクスは「ゴッドバレー事件」の日にロジャーの船にて宝箱から見つかったようです。
このときシャンクス1歳。
ロジャーがひよりを抱いて懐かしいなーと言っていたのは、「シャンクス」のことだったんですね。

そして、映画の中で五老星が気になる発言。
「赤髪に娘がいたのか」
「革命の芽を早めに摘んでかねば」
「あの娘がフィアーランド家の血筋でもか?」
これは文脈からいくと赤髪がフィアーランド家なる血筋で、その娘であるウタを摘んでもよいのか?という会話に読めます。
ゴッドバレー(天竜人が多くいた島)事件時に宝箱から見つかり、五老星との対面も「君だから」といって許されるシャンクス。
もうフィアーランド家の血筋にて大フィーバーリーチがかかっている状態といってもよいでしょう。
天竜人ですね。これは。
ウタ自身は拾われていると言っているので実際には娘ではないようですが、、、
シャンクスの覇気
またまた設定集に気になる文言。
シャンクスの覇気は、「見聞殺し」「気配のコントロール」「未来を読ませない」という能力のようでした。
「気配のコントロール」ができるのでいろんな戦場にしれっと出現できるんですかね。
そこらの海軍の船がシャンクスの船を見失うのも納得。
頂上戦争やワノ国などさらりと出てき過ぎと思いきやそのような能力が。。。
ヒグマや海の主に気づかれなかったのも「気配のコントロール」で田舎にいることがばれないように気配を消していたんですかね?
最新話では覇気を飛ばしていましたし、覇気の扱い方うますぎですね。
悪魔の実の能力ではなく覇気の力で成り上がってきたのだと納得させられました。
最後に

賛否両論あれど、youtube、音楽、映画、漫画含めての本作だと思っています。
音楽にここまで振り切った作品でかつ、しっかりとしたワンピース映画をまとめているのはさすがです。
個人的には音楽・Ado作品が好きになったのでMV感覚でも楽しめる、映画としても楽しめる二度付けありですよえ映画として楽しみたいと思います。
さて、それでは最後に本ブログ恒例のまとめ五七五です。
準備せよ
すぐそこだぞえ
新時代
チャルロス聖に詠んでいただきました。
締めの五七五はまとめでも整理していますのでもしよければみていってください。
記事:これまでのまとめ五七五
ではでは。